営業二課　小林です。

今回は私たちの課の仕事内容について触れたいと思います。

二課では、『自社商品』という物が無く、お客様からオーダーを頂き、様々な材料・製品の販売をしております。

内容としては、主に建材が多いですが、医療・電気・生活用品等も扱っております。

特徴と致しまして、形材の押出から加工・組立・梱包・配達と全て一貫して行っている為、小回りの利く対応が出来る事です。

例として挙げると、形材は材料メーカーに手配し、納期を確認し、加工業者に加工指示を出し材料納品日を連絡し、加工完了日を確認し、その他、樹脂部品や組立用のビス・ねじなど納期を確認しながら組立工程を管理し、組立に必要な部品・部材の進捗を管理しながら梱包仕様・梱包方法などの取決めや配車の手配や積載量の確認etc・・・

大まかに製品が出来上がるまでの流れを表記しましたが、色々な確認が大変多いと思います。

各部材・部品を安い所から取っても上記のような確認作業が多くそこに多くの人件費を掛ければ結果として高価になってしまうのではないでしょうか？

弊社では、そのような通常見えていない間接的な経費の部分での削減にご協力できると思います。

 

【一例として】

お客様から頂いた案件で、φ50の丸パイプにφ19の丸パイプを差して中心に固定したいとのお話がありました。ただ、現行溶接で考えているそうですが、価格が高いので他に安価に固定出来る方法を求められておりましたので、ＶＥ案として弊社の手摺工事でいつも使っているエポキシにて固定する方法を提案するにあたり、今回のブログではその流れをご紹介したいと思います。

まず図面を作成し、実際に試作品を製作致しました。

 

≪図面≫

20171027図面.pdf

 

製作イメージを加工図面として作成しました。

右の物は当初の簡易冶具の図ですが、進行している間に少し変更しました。

 

≪画像①≫

―使用する材料・冶具―

上記は左側から簡易冶具、φ19の丸パイプ、φ50の丸パイプ、エポキシ樹脂です。

 

 

≪画像②≫

―簡易冶具―

50角のフラットバーにＮＣ加工機でφ19.2の穴をあけて、φ50の丸パイプに接着しました（この時片側だけアングルを取付し、両端の穴位置がズレないように固定しました）

本当はもう片側のアングルも接着剤で取付するのですが、今回は輪ゴムでくっつけて試してみました。

これで上手くいけばいいのですが・・

材料は端材で製作出来ました。

 

≪画像③≫

―φ19、φ50丸パイプ（裏から）―

φ50の丸パイプに穴を明け、ボルトを通してナット止めをし、発泡スチロールを入れて丸パイプの入り込む深さを調整しています。この発泡スチロールは型を作って製作しないと真円を出すのが難しいとの事なので、今回は長さ（深さ）だけ気を付けて作りました。

φ19の丸パイプはエポキシで固定する先端の方に穴をあけて、より密着し易くする工夫をしております。

 

≪画像④≫

―φ50丸パイプ（上から）、エポキシ樹脂―

前の画像のままだとエポキシを入れた時に漏れてきてしまうので、発泡スチロールを入れた後に板を敷いて周りを接着剤で止水しました。

この中心にφ19の丸パイプを置いて、エポキシを入れます。

エポキシはゆっくり固まる性質があるので、中に入れる丸パイプの芯出しをする時間もあります。こちらは弊社の手摺工事にてよく使用している物です。

エポキシ樹脂の主剤と、硬化剤を混ぜて作る注入式の接着剤です。大きい方の容器（主剤）に小さい方の硬化剤を入れて、後は振るだけで簡単に接着剤になります。（大体1～2分振ってからすぐに注入します）

結構熱くなってくるので、素手だと危険です。軍手などをして行います。

 

≪画像⑤≫

―エポキシを入れて冶具で固定―

実際エポキシを入れて冶具を付ける時にはドキドキしながらやっていましたが、何とか上手くいきそうです。ただ、中の状態が見えないので、どのくらい固まっているか、樹脂の量はどうだったか等気になるところです。（量産などはプロが行うのでご安心下さい！！）

この様な形で1時間程固定して置いておきました。（もちろん倒れないように段ボールなどで固定しながらやりました）

触ってみて固定されたのを確認して、冶具を外してみました。

が、冶具が外れません・・・。

どうしようと焦りながら、ちょっと強めに力を入れてみたら何とか外れました。

多分エポキシ樹脂の気化が原因の様な気がします。

 

≪画像⑥≫

―☆完成しました！！―

冶具を取ったらこの様な感じです。いい感じに固定されてました。

まだ完全に固まった訳ではないので、この後も１日置いておきました。

大丈夫だとは思いますが、念のため倒れないようにきちんと固定しました。

 

1日置いたら本当に頑丈に固定されていましたし、エポキシの漏れもなかったです。接着材での止水も上手く出来ていたようです。中の丸パイプも中心に挿せましたし、いい感じに試作製作出来ました。

 

簡易的ですが、冶具・試作を製作し、お客様にＶＥ案としてご提案出来ました。

もし、お困りな事など御座いましたら、お手伝いさせて頂けたらと思います。

現行の異種金属からアルミ形材で対応出来る物がありますので、現行でも新規でもＶＥ案をお探しの方は是非ご一報戴けたらと思います。