関西営業所からマンションや集合住宅でよく見かける【隔て板】について、紹介させていただきます。
隔て板は関西営業所では主力製品になります。
よろしくお願いいたします。
◆バルコニー隔て板の役割
1.プライバシーの確保
隣戸との視線を遮り、製作空間の独立性を確保します。
高さ1.8M~2.0Mが一般的で、設置位置によって採光とプライバシーのバランスを調整します。
2.防災(避難経路)の確保
隔て板には『蹴破り可能な構造』が求められます。
これは火災時に隣戸側へ避難するためで、消防法に基づいて基準が設けられています。
通常は薄いボード材や破断しやすい金属パネルが採用されます。
3.雨・風の遮蔽と安全性
風の通り過ぎによる荷重や、強風時の破損を防ぐため、構造的な強度も必要です。
地域によって風圧係数が異なるため、設計段階での計算が必要になります。
◆使用される主な素材
1.ケイ酸カルシウム板(ケイカル板)
・軽量で耐火性・耐水性に優れる
・コストが比較的安い
・集合住宅で最も一般的
2.フレキシブル板(フレキ板)
・ハイレベルな耐久性
・無塗装でも優れた耐候性
・高層住宅で採用
3.アルミパネル
・軽量で耐久性が高い
・意匠性に優れる
◆設計・施工のポイント
1.蹴破り強度の確保
消防基準により、成人が力を加えると容易に破れる構造が求めらます。
強すぎても弱すぎてもNGで、適切な厚さと破断加工が重要です。
2.取付金具の耐久性
金属部の腐食は落下事故につながるため、ステンレスや防錆処理された金属を使用します。
3.メンテナンス性
長期使用で亀裂や劣化が進むため、点検・交換しやすい構造が望ましいです。
4.意匠とプライバシーのバランス
最近は隣戸との隙間など完全になくす構造が採用され、
高さ3Mほどの大きな隔て板が増えてきています。
バルコニー隔て板は地味に見えるかもしれませんが、
【防災】【安全】【プライバシー】を支える重要な建築部材です。
建物の品質や住み心地に大きく関わりますので、設計者・施工者だけでなく、
住む側も理解しておくのもいいかもしれません。
多種多様のニーズにお応えしてきた実績がございます。
お気軽にご相談ください。
